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プログラムフリーザーの仕組みと使い方
この記事では、ストレックスの液体窒素フリープログラムフリーザー、CytoSAVER(サイトセーバー)の特徴と仕組み、使い方についてご紹介します。
コントロールレート凍結とは?
コントロールレート凍結とは、細胞やサンプルを生存率を維持したまま-80度前後の長期保存温度までゆっくりと凍結させる方法です。液体窒素のような非管理的な方法では、コンタミネーションや氷の結晶による損傷を引き起こす可能性があります。貴重な細胞を管理された方法で保存することは、後々多くの問題を引き起こすことを防ぎます。
CytoSAVERの仕組みと使い方
装置には電源ケーブル、サンプル温度センサーが含まれます。
フリーザープロトコルを開始するには、すべての接続が固定され、メインスイッチがオンになっていることを確認してください。起動ボタンを押すと起動が開始し前面の緑色LEDが点灯します。
Main MenuからOperationを選択します。
Data Entry画面が開きます。
Patternのプルダウンメニューをタップして、実行したいPatternを選択します。
FZ-2100/3100:Operator(作業者名:最大20文字)を入力します。
FZ-2200/3200:Operator(作業者名)にログインしているユーザー名が自動引用されます。
Sample ID(サンプル情報:最大20文字)とDescription(説明:最大30文字)を入力します。
「Next」をタップします。
問題がない場合は「Start」をタップします。
内容を修正したい場合は「Back」をタップして前画面に戻ります。
LED画面にグラフが表示されInitial設定温度(この場合4.0℃)への冷却処理を実行、Elapsed Time(経過時間)のカウントを開始します。
Plate温度がInitial温度に到達すると、ブザー音とともにメッセージ画面が表示されます。
メッセージ画面が表示されたらあらかじめ用意しておいたサンプルを冷却ブロックにセットし上部ドアを確実に閉じOKをタップします。
Pattern Editorで設定された設定温度パターンに従い、plateの冷却処理を実行します。
Elapsed Time(経過時間)がリセットされ、新たにカウントを開始します。
動作中は温度グラフのほか、pattern(設定温度パターン)、details(詳細情報)を確認できます。
温度パターンが最後のステップ(最終待機温度)に移ると、温度制御の対象がplateからsample温度に変わります。sample温度が、最後の設定温度に到達するまで冷却を続けます。
sample温度が最終設定値(例: -80℃)に到達すると、ブザー音とともに「Finished」のメッセージが表示されます。本機は最終設定値の温度で冷却を維持し続けます。
上部ドアを開け冷却ブロックにセットしたサンプルを速やかに取り出しサンプルを移動します。
処理を終了する場合は「Stop」をタップし、ダイアログを確認しOKであれば「stop」をタップします。
「Heater ON」ボタンが有効になります。
「Main」をタップするとMain Menuに戻ります。
冷却した冷却ブロックを常温に戻したい場合は、上部ドアを閉めた状態で「Heater ON」ボタンをタップします。ボタン表示がHeater OFFに変わり、本機前面のオレンジ色LEDが点灯し、冷却ブロックを加温します。
デフォルトの設定温度は20℃です。ヒーターの設定温度はSettingメニューのPreferenceから変更できます。
途中でヒーターを停止したい場合は「Heater OFF」をタップしてください。
冷却ブロックが常温に戻ると、自動的にヒーターが停止しブザー音とともにメッセージが表示されます。
「OK」をタップしてください。
これで一連の処理は終了です。「Main」をタップしてMain Menuに戻ります。
概要:コントロールレートフリーザー
CytoSAVERは、液体窒素を使用しないコントロールレートフリーザーで、コンタミネーションのリスクを軽減し、凍結が簡単で危険性がなく、大切なサンプルを保存することができます。チューブ、クライオバイアル、バッグにも対応できるように2つのサイズがあります。
プログラム可能な凍結サイクルにより、生存率をコントロールすることができ、大きな液体窒素タンクは必要ありません。